青春アニソン部

アニメソングを全力で語るブログ。

『ウマ娘 プリティーダービー』っていう頭のおかしい企画の本気度が濃縮されたオープニングテーマ『Make debut!』

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 ©2018 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」製作委員会

『鬼滅の刃』の後に来る大ブレイク作品は何か?ってな記事が2020年秋くらいから大量に出ました。

アニメとしては『呪術廻戦』が来たってことでいいんでしょうけど、ことエンタメ界隈の社会現象としては、ウマ娘があまたの漫画原作アニメ化作品を大外からぶっちぎってしまった感があります。

 

 

最初に見たときには、擬人化もついにここまできたか!というのが感想。

私はしばらく放置してた後にたまたまコミカライズ版を先に読んじゃったんですが、もうなにコレ頭がおかしい(褒め言葉)。

このレースシーンをアニメでどう表現したのかってのが気になった状態で、ゲーム配信に先立つこと約3年前に放送されてたアニメ版1期を観て2期を観てさらにゲーム映像を観ました。

 

萌え擬人化された競走馬=ウマ娘。いったいどんなふうに走るのか。アニメでどんな動きとして表現されるのか。

それは、単に女の子が徒競走をしてる感じになるのか、あるいはCGで不気味の谷的なものを心配したんですけど、まったくの杞憂でした。

 

遠目で観るとぼほぼ人間の女の子と同じなので、画面を止めて見れば陸上競技のトラックレース。しかし動いているとなにかが不思議と競走馬っぽい。その表現センスが完璧でしたね! 本来1、2分のレースを心理描写とかで引き伸ばしたりしないのもいい。

 

ゲームの設計としても、現実の競走馬しか出てこないってのも清い。

プレーヤーが好きな名前をつけられるオリジナルのウマ娘が主人公で、それが現実の競走馬をモデルにしたウマ娘たちと競うってなお茶の濁し方をしてないところが良い。よくぞ頑張った。すごいわ。

ガチ現実の名馬たちだけで競う。さらにアニメでは現実のレースをガチ再現っていう、よくもまぁこんな企画が実現したなっていうところが驚愕です。

 

 

そして、そんなゲームとしての設計の素晴らしいところ、頭がおかしいところ、競馬の出走前のファンファーレ、謎のウイニングライブ、ギャグ、夢、感動、涙、史実の再現、すべて入ってるっていうか本編内の比率でだいたい入ってるのがオープニングテーマの映像ですわ。

 

 

ということで公式動画。

サムネだとまるでトウカイテイオー主役の2期みたいだが、もちろん1期のOPEDです。念の為。

youtu.be

 

このYouTubeでの公式映像はもちろんありがたいんだけど、やっぱりノンテロップ版じゃなくて、本編映像で観て欲しい派。

 

Amazon.co.jp: ウマ娘 プリティーダービーを観る | Prime Video

 

 

というのもこのオープニングテーマ。個人的な見どころは、サビで曲のクレジットが入るところなんですよね。

出走シーン。競馬のゲートからウマ娘たちが飛び出してくる。このシュールさw。そしてレース場で盛り上がる観客たち。おまいらw

それを背景に現実の競走馬の名前が「CV.」付きで表示される。

 

私は競馬ファンではなく、とはいえ有名な馬の名前くらいは知ってるという程度の競馬知識なのですが、そんな自分でも聞いたことがあるような名馬たちの名前と一緒にcv.女性声優たちの名前、それがずらずらっと並ぶところ、どう考えても頭がおかしい。感動的に頭がおかしいわ!

もう笑っちゃう。ほんと草生える。というか芝生えるというべきか。日本のオタク文化の大勝利ですよ!

 

 

そして曲の一番盛り上がるところに持ってきたチームスピカのウマ娘たちの原作(競馬の史実の意味)を再現したレースシーンの素晴らしさ。

主役スペシャルウィークのレースシーンをあえて入れないっていう選択もナイス。

 

それぞれ現実のどのレースだったかを考察してる動画や、本物の競馬実況とアニメ本編レース場面の映像を合成したり比較したりする動画もYouTubeとニコ動に各種あって。それを見ると、アニメでの再現度の高さ、忠実に再現しようとした真摯さに感動する。ホント素晴らしい仕事ですわ。

 

 

オープニング映像の各レースシーンで好きなのは、ゴールデンシップが爆走してくるところ。

それとサイレンススズカの上下2分割画面のカッコ良さ!現実の競馬中継でもこういう画面割りですけど、このカットが、しびれます。 その後の前方のカメラの横を駆け抜けるサイレンススズカの走りの美しさ。本当にこれだけで泣けるレベル。 

 

 

このアニメは萌えギャグかと思わせといて完全にスポ根なんですよね。それもライバルの弱点をうまく突いて勝つみたいなのじゃなく、ほぼ根性で勝つってところが◎

実際問題、感動的な史実をうまいこと組み合わせてストーリー作ってるので、そりゃ感動的に都合いい展開なのは当然といえば当然なわけですけど。

 

かといって2016年に発表された当初PVを見ると、これじゃあね。

比較のために上げておきます。

何を作ろうとしてるのかっていう理念的なもんが全然ちがうわな。これには許可出さない馬主も多かろう。

www.nicovideo.jp

 

ほんと何度もいうけど、よくぞこんな権利関係が大変そう、かつ頭のおかしい企画が実現したもんだ。クオリティを上げるためにゲーム配信を3年延期した決断も凄い。

日本のオタク文化バンザイですわ!

 

各ウマ娘、推しはいても嫌いになるキャラがいないってのも良いよね。なお、個人的にはマチカネタンホイザ推しです。えい、えい、むん! 

 

●主題歌DATA

オープニング曲

『Make debut!』

作詞・作曲:新田目駿
編曲:新田目駿・廣澤優也
歌:スペシャルウィーク (CV.和氣あず未)
サイレンススズカ (CV.高野麻里佳)
トウカイテイオー (CV.Machico)
ウオッカ (CV.大橋彩香)
ダイワスカーレット (CV.木村千咲)
ゴールドシップ (CV.上田 瞳)
メジロマックイーン (CV.大西沙織)
Lantis

オープニングアニメーション

画コンテ・演出:吉原正行
総作画監督:椛島洋介
作画監督:川面恒介
原画:P.A.WORKS
 福元陽介、水野紗世、天野和子、村上華帆、山方春香、粟田香菜子、西川実希、矢野康平、冨田真理、柳原一義、西澤皓人、島﨑琴美、笠原由博、辻 彩夏、臼井沙帆、降矢瑞生、足立裕貴、米本えり、飯沼篤哉、岡田夏実、櫛田拳作、三宮哲太、鈴木奈々美、瀬川亜沙美、田中未来、松宮杏実
色指定・仕上げ検査:中野尚美
背景:草薙(KUSANAGI)
撮影:T2studio
2D works:加藤千恵
3DCG:市川元成、森重柚香
担当制作:毛利健太郎、福澤祐也

 

●テレビアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』DATA

2018年4月~6月
アニメーション制作:P.A.WORKS