青春アニソン部

アニメソングを全力で語るブログ。

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』エンディング曲『RIGHT LIGHT RISE』 2人の出会いはもちろん正しい!

この曲ね、なにがいいって、出だしのトランペットですよ。ぱらぱぱぱーっていうラッパの音が中世風ファンタジーっぽいですよ!
 
これだけでこの世界がわかるというか、そこへドラムがマーチ風に入ってきて、ベースが入って、ぱっぱかぱー、でギターが鳴って歌に入る、これだけでもう十分掴まれますよ。
 
 「ボクの見ていた 一人分の景色の中」♪
 
映像は、紐神様ことヘスティアが元気よく飛び込んできて登場。3.5等身くらいのデフォルメキャラで左に向かって歩いてます。
 
紐神様は僕っ娘(自分のことを「僕」という女の子)なので、この歌詞は、ボク=紐神様です。
 
ただ、普通にボク = ベル・クラネル(主人公の男の子)と考えることも出来る。
 
一人(というか正確には一柱《ひとはしら》)で苦労してファミリアのメンバーを探してた紐神様が、偶然ベルに出会う、その物語の始まりが、この歌詞の中にちゃんと入ってる。
 
一方、ベルはベルで、どこのファミリアにも入れてもらえず、路頭に迷ってたのを救ってくれたのが紐神様なので、ベルにとってもこの歌詞は当てはまる。
 
つまり二人(一人と一柱)は似た者同士、似た境遇同士ってわけです。
 
 「君の色が 当たり前になる」♪
 
少しづつカメラがロングになっていくと、ベルが左下、歩いてる方向からいうと前の方から入ってきて、同じ方向を向いて歩いていたのがわかる。
紐神様の近くに寄っていく。というか紐神様が近づいてくる。
 
 「知らなかった 心地よい距離や」♪
 
さらに2人(もうめんどくさいから2人ってことで)の距離が近づいていき、
 
 「くだらない意地の張り合い」♪
 
リリルカとヴェルフも登場してだんだん近づいてきます。
 
 「ほらまたすぐに笑い合えてる」♪
 
バックの演奏にベースが入って力強くなってきて
 
 「日常を重ね合って行く」♪
 
ヴェルフが追いついてきて、4人の最初の仲間が揃います。
このエンディング映像は、ベルと紐神様のことだけじゃなく、4人の仲間のことも表してるんですね。
 
 「途切れず強くなっていく」♪
 
この歌詞は2人(そして4人)の関係性が強くなっていくことと、冒険者として強くなっていく、両方の意味。
 
曲の方は、さらに音が力強くなってくる。
トランペットがファンファーレ調に入って
 
 「僕の心はきっと」♪
 
ドラムが激しくなって、
 
 「君の半分が満たすんだ」♪
 
音圧がさらに上がって、
 
紐神様が抜け駆けよろしくベルに近づいてきて、この曲のひとつのクライマックス。
絵は、ここだけ8等身通常キャラクター作画になって、一瞬、音の力が抜ける。
 
 「ぴったりと」♪
 
紐神様がささやく! 
そしてサビ突入!
 
 「もっと寄り添って」♪
 
紐神様とベルが寄り添って、というラブソングなんだけど、そして一つ前のカットで紐神様がベルにだけささやいてるんだけど、
実際4人で寄り添ってますよね。
 
映像はもとの3.5等身キャラに戻って、大きな木の下に仲間4人。
もっとも、一番いい位置でベルに寄り添ってるのは紐神様で、リリルカは妬ましそうにくっついててヴェルフは楽しそうに悠然と構えて側にいる。
 
このエンディング映像。等身を小さく抑えた絵で、本来のキャラデザでの絵を求める気持ちからすると物足りんのですけど、エンディング曲の映像としてやりたいことの意味が明快ですわ。
 
 「生きて行こう」♪
 
ここの歌詞がね。素晴らしいのは、単に恋愛じゃなくて、生きていく、ってことを歌ってるところですよ。
 
 「ボク等なんだか似てるね」♪
 
と、紐神様的にはもうベルしか見てない二人だけの世界に入ってます!
この「もっと寄り添って生きていこう」と、「ボクらなんだか似てるね」は、とっても大きな愛ですね。
 
少しづつ画面がロングに引いていくと、他の主要キャラたちが居るのがわかって、
 
 「頼りないとこも」♪
 「補ってちょうどいいとこも」♪
 
紐神様とベル、リリルカ、ヴェルフの構図は変わらず。
 
歌詞はずっと2人の関係を歌ってるんですけど、映像的にはやっぱりこの4人なんですよね。
寄り添い度合いに違いはあるわけですけど、零細ファミリア(実際には隷属はベル一人だけ)の仲間。みんな頼りないけど補うとなんとかなる、っていうね。
そういうファミリアの歌にもなっているように映像の方を作ってますよね。
 
そして「頼りないとこも」っていうのもまた、しょせん俺ら視聴者は頼りない輩ですから、「補ってちょうどいいとこも」、これにぐっとくるわけですよね。
 
 「ちゃんと向き合って 生きていこう」♪
 
この歌詞はとても優しい。弱いもの同士なんだけど2人でいればなんとかなる、っていうね。
 少しづつ関係をつくっていこう深めていこう、っていう、相手を追い立てない優しさ、な感じがいいのですよ。
 
 「偶然の引力は
  神様だって予測できない
  必然を示してるんだ」♪
 
エンディング映像は、焦点がはっきり絞られてます。ベルと紐神様との関係が中心にあって、すぐ側に仲間がいて、その周りにそのほかのファミリアの人とか神とかがいる。
それが最後の絵に描かれていて、この曲の優しさと合わせてのほのぼの感。言いたいことがまとまってる素敵なエンディング映像です。
 

 

●主題歌DATA

エンディング曲

『RIGHT LIGHT RISE』
作詞・作曲・歌:分島花音

編曲:千葉"naotyu-"直樹。

EDテーマ音楽制作協力:長谷川洋輔(ultraCeep Inc.)、山村 涼(ソニー・ミュージックパブリッシング)

エンディングアニメーション

コンテ・演出:山川吉樹
作画監督:木本茂樹
原画:野本咲良、伊藤サヤカ
撮影:福世晋吾

 

●テレビアニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』DATA

2015年4月~6月

アニメーション制作:J.C.STAFF