『四月は君の嘘』OP・EDの4曲すべてが素晴らしいという奇跡。主題歌まとめてレビュー(前編)【光るなら】【 キラメキ】
『四月は君の嘘』(しがつはきみのうそ)は、漫画原作のアニメ。
漫画の連載期間は2011年5月号から2015年3月号までで、2012年度マンガ大賞ノミネート。2013年には講談社漫画賞少年部門受賞。だから連載の半ばですでに高い評価を得ていた作品です。
アニメは2014年秋から2015年春の放送なので、原作の連載終了とほぼ同時にアニメも終了したことになりますね。
このアニメは2クール一挙放送で全22話。OPとEDは、前半11話までと後半12話~で交代しています。ということで合計4曲あります。
そして、この4曲ともに、素ん晴らしい出来!!!!!
では、これがどういう話かというと、
母親の死をきっかけに、自分が弾くピアノの音が聞こえなくなった元天才少年の再生の物語。そこに思春期ならではの恋と友情が絡んできて……。
この作品を、普通に紹介するとそういう話です。
本当にこの作品の最初の数話あたりまでは、青春真っ盛り!で、OPもまさに青春の恋と悩みと戦いとが溢れてる!そんな作品なんです。
でも、この『四月は君の嘘』というタイトル、なんでこのタイトルなんだ?なにかちょっと不穏なものを感じませんか?
というところまでがギリギリ。これ以上はネタバレなので、ネタバレ無しの解説を始めにやって、あとでネタバレ有り解説をします。
特に2クール目のOP曲とED曲は、ネタバレ無しで語ってもまるで意味がないので。
ということで、まだ観てない人は、いますぐAmazonかNetflixか、他なんでもいいので配信サービスとかで全話観てからこの記事に帰ってきて、この4曲がいかに素晴らしいかをじっくりと語り合いたい!!!
とにかくまずは観てから、この先を読んでほしいんですけど。それでもまだ観ないよ、っていう強情あるいは慎重な人のために、それほどのネタバレなしで1クール目のOP曲の解説をします。
まず、この1クール目のオープニング曲『光るなら』は、この作品の前半部分をとてもよく表現してるんですよ。
青春っていうのは、とかくキラキラしてるもの!
一方、
青春とは、ヒリヒリしてるもの!
ともいえる。
ここにはギラギラとかムラムラとかキリキリとかハラハラとかワクワクとか、いろんなものを入れることができるわけですが、要するにポジティブなものとネガティブなもの、その両面。
青春あるいは思春期のポジとネガ、そして主人公のトラウマが、この曲に入ってる。
ということで、オープニング映像を観てほしいんだけど、TVサイズのいい動画がYoutubeにないんですよね。
そしてYoutubeに行くとネタバレ映像とネタバレコメントに襲われるので……。全話観るまでは一切の情報を断って特にこの作品に関することの検索も禁止ということでヨロシク!
アマゾンプライムだと2021年3月現在で有料になってるので、Netflixとかで、さっさと本編を観ちゃいましょう!
でもね、Netflixはデフォルトでクレジットをスキップしようとするのですよ。なんたる冒涜!許せん。
正直言うとそれが便利なときもあるんですけどね。
第1話のしょっぱなは春。桜が満開の時期。
この物語のヒロインである宮園かをり(みやぞの かおり)が登場して、たぶん登校途中。たまたま見かけた黒猫を追いかけるシークエンスから。
とにかくこの背景の桜が咲き過ぎ!過剰に咲いてます。
この作品はタイトルに「四月」とあるとおり、桜に象徴的な意味を持たせてるんですよ。
なので過剰に咲いてるし、咲いてる時期が長いし、むやみに花びらが舞ってます。
基本的に毎回本編が少し展開してからオープニング曲に入るという構成。
「にゃぁ」の宮園かをりの声で本編から切り替わってオープニング曲がスタート。
黒猫のアップ、クラシックギターの音で曲がはじまる。
この入りのところ、あんまり明るい曲調じゃないんですよね。映像ではピアノの鍵盤の上に黒猫が寝そべっていたことがわかる。なんか象徴的でダークな感じする。
この作品の一面がここで表されてます。ほんの短い時間で、前半の主題が表現されてるんですよね。これはすごいいい入りですよね。
しかしそれは一瞬で、
一転、曲調が盛り上がって映像もイメージ的象徴的なカラフルで明るい空に飛んでいく白い鳥が映ります。
その空で、ここは空想的なシーンとして空中の主人公とヒロインが瞬間映ってすぐに空中でジャンプするメインキャラ4人。宮園かをり、公生、椿、渡、の並び。
そして各キャラの紹介カット。宮園かをり←を見る公生。公生←を見る椿。椿←を見る渡。で、その渡に被って宮園かをりが落ちてる羽毛をすくい上げて撒こうとして滑って転んでおどける!
ものすごく短いカットばかりで10秒もなくて、それで4人の関係性がほぼ判るという、かなりスピーディーな展開になってます。
『4月は君の嘘』のタイトルが出て、さっきすっ転んだ姿勢から足をちょっとかがめてゆっくり上から落ちてくる目をつぶってる宮園かをりのロングショット&アップになった全身のショットが幕を引き下げるように物語の中での現実である背景が現れる。
音符や楽譜が出てくる、黒猫にピアノと合わせて、これがどんな話なのかだいたいわかる。まだイントロですよ。超密度濃いですよ。動きも含めて作画も素晴らしい!
ここからボーカルが入って、学校の下駄箱をバックにしてそこへ下校するために靴を履き替えにきた椿、公生、かをり、渡。
すぐに桜の舞い散る下校シーン。ここの4人もさっきと同じ並び順。
その流れで自分の部屋で風呂上がりの椿、ここの日常感。
イラスト調の止め絵で振り返る椿の表情!これが実に椿らしい!このときの椿がこの作品中で一番可愛い椿のカットなんじゃないでしょうか。
このオープニングの絵は、動きのあるシーンでの通常作画とパステル調作画、そしてイラスト止め絵なんですけど、この止め絵がどれもこれも素晴らしいのですよ!
そしてその椿の視線の先にあったのは鍵盤の上に左手を握ったまま置いてて弾けない、ダークでネガティブなムードでピアノに向き合う公生。
からのアップになってちょっと吹っ切れたっぽい表情。
それは、次のショットが宮園かをりだから。
かをりの寝顔アップに桜の花びらが舞っているショットから引いての、本編中にも出てきた場面の学校のピアノが置いてある音楽準備室での公生とかをり。この絵も美しい!
ここで女性ボーカルから男性ボーカルに変わる。この曲は、男女でデュエットですか。青春ですね!と思ってYouTubeに行くと、実は7人で歌ってるらしい、ということがわかって、これじゃあまるで青春群像劇じゃないですか。
実際は主人公とヒロイン固定ですからね。でもってその動画を観るのは本編見終わってから後にしてくださいね!ネタバレ動画がおすすめされちゃうので……。
地味なところではクレジットの文字の動きも、とてもいい感じ。それぞれ入ってくるタイミングもとても良いです!
そして渡が現れて宮園かをりを見つめる、このときの渡りの動きが細かい!この動きの中に渡の性格と想いがこもってる。
ここで構図が戻って、椿が背中を向けたまま不自然な動きで窓のところにきて中の様子を伺うのに振り返っていき、椿は公生がいることは最初からわかってるんだけど、そこにかをりがいてしかも公生の上着をかけられている。
それを確認してから、あらためて振り返ってさもそっちに用があったかのように渡を見る。渡はその椿に気づいて椿をやれやれと見る。
と、ここでもう一回4人の関係性の映像です。
ここまで歌詞は情景描写だったんだけど、ここで、
「君に あの日」♪
と色恋沙汰な歌詞が現れて、公生が芝生の上に寝っ転がってるアップから切り替わると4人で裸足になって芝生の上に寝っ転がってる。
これ、青春でっっすわ。ですよね。これが話に聞いた青春ってやつですか!そうですね。そうですよね。これが青春ってやつですか!!!
「恋に落ちた」♪
そうですか。恋に落ちましたか。その気持ちは、よーーーーくわかりますよ。
この絵もそれぞれの性格でてますね。そしてここではさすがに椿、公生、かをり、渡の順。
で、男性ボーカルと女性ボーカル、複数人がでリレーして歌う、その切替の都度、感情、表現されてるものが変わるんですよね。
青春のいろんな感情や、側面がこのオープニング曲の中に入っていて、そういうのが大好物の人にはたまらんOP曲になってます。
また鳥が飛んでイメージシーンに。なって
一瞬、目をつむってる宮園かをりが映って、メガネがずり落ちそうになりながらなにかを追いかけて走る公生、
「瞬間のドラマチック」♪
落ちてきた鳥の羽根を掴む公生、その羽根が、
「フィルムの中の一コマも」♪
宮園かをりになってお姫様だっこする公生!驚いてかをりを見つめると、かをりも公生を見つめる!
このイメージシーンからすぐに現実でサッカーのシュート練習をする渡、だけど的を外して、渡の表情。
そして、水に浸かる椿のふともも。楽しそうに手を広げて浅い水辺を歩く椿。
「消えないよ 心に刻むから」♪
ときた歌詞で、子供時代の椿と公生のシーン。この二人は幼馴染だとわからせておいてからの夕暮れ時に涙の椿。
これね、これが青春ですよ。ね。これでもか!っていうくらい青春ですよ!この計算ずくな順番が卑怯!
そして、劇場の照明、
「君だよ 君なんだよ 教えてくれた」♪
演奏シーン。かをり、公生、かおり、公生、そして二人での演奏。そう、これは音楽のお話なのでした。ここの一連の絵も素晴らしい。
で、次に一瞬だけ宮園かをりの唇に人差し指を当ててる原作第1巻表紙からのカットがあって、すぐに演奏を聴きに来た観客席の渡と椿、そして黒猫の次に、、、
ひとつだけ文句をつけると、ここで宮園かをりと公生が上半身ハダカで踊るカットがあるんですけど、これは要らないんじゃ、、、。
全編こういうので通すならそれも有りかもしれんけど、なんか合ってないんですよね。本編中でも演奏の表現でそういうのやってないし。ここだけ、違和感なんですよ。
でも、この、おやっ!と意表をついて意識を飛ばすことでその少し前のカットを視聴者の記憶から消そうとしてんじゃないですかね?
もっとも原作第1巻表紙なので、そんなことする意味ないか。
この後に出てくるのが演奏のライバル2人登場なので。雰囲気を切り替えたかったんだんでしょう。たぶん。
さて、また白い鳥が飛んで、ブランコがなぜか海の中にあるっていう心象風景で公生。
「煌めくどんな星も 君を照らすから」♪
ここまででサビ終わり、いや終わってないかもしれないけど、いったんトーンが落ちるんですよね。絵的にもさびしいし。
ちょっと変わった構成の曲なんです。
波打ち際の黒猫、にホタルの光、とそれを見つめてる公生、の後ろにはかをりと椿、渡。そしてかをりが手をふる。最後ほほえむ公生、振り返って明るすぎる星空と光の下を歩き出す。
この、盛り上げといて静かに落とす。だんだん盛り上がって、ジャーン!で終わり、じゃなくて、っていう曲の構成。ちょっと変わってますよね。そこが青春の両面をうまく表してると思うわけですよ!
OP主題歌ってのは、この作品はどんな話なのかっていうのを紹介する役割と、同時に作品への期待感を盛り上げる役割ってのがあって、その役割を見事に果たした。素晴らしい仕事ですよ!
オープニング・テーマ(第1話 ~第11話)
『光るなら』Goose house
作詞/作曲/編曲:Goose house
(gr8!records)
オープニングアニメーション(第1話~第11話)
絵コンテ/演出:中村亮介
作画監督:愛敬由紀子
演奏作画監督:浅賀和行
原画:細居美恵子、中村亮介
第二原画:米沢彩織、ヤマダシンヤ、駒本藍子、伊藤香織、野々下いおり、黒木美幸、小泉初栄、関みなみ、水谷雄一郎、千葉光希、増井直子、麻生亜弥、高橋成美、村木まほら
イラストカット:細居美恵子
動画検査:田渕里美
動画:冨田さおり、村松千鶴、田渕里美、戸髙真希、都築 遥、浅見日香留、Triple A、RIC
3Dデザイナー:小野竜太、東 優子
モデリング:板橋紗綾香、紙谷寛太郎、我満千尋
色指定:中島和子
検査:渡部侑子、山口 舞
ペイント:渡部侑子、山口 舞、阿部遥、Triple A、R.I.C
背景:薄井久代、村田真理恵、中村瑛利子、小澤 泉
背景グラフィック:metamo、渡部 岳
撮影:グラフィニカ、野澤圭輔、劉 林慧、堀内 隆、北村直樹
編集:グラフィニカ、三嶋章紀
特殊効果:グラフィニカ、齋藤睦、緒方郁子
OP制作進行:上内健太
ということで次はエンディング曲『キラメキ』の詳細解説をしましょう。
第1話に関しては、観てない人にネタバレしてもいいでしょ。
アバンタイトルの猫を追いかける活発そうな女の子、OP、天才少年ピアニストのトラウマ、そしていかにも思春期ってなエピソードがあってから、ヒロインがあらためて登場して、でも自分は友人A、っていうところから、
本編の最後、椿に「公生も行こう」と誘われて、公生の「僕は、いいよ」から、宮園かをりの「君も行こう」。桜の花びらが舞ってる中で公生の「14歳の春、僕は、」モノローグの途中からギターのイントロが始まって、第1話のサブタイトルがここで出る。『モノトーン・カラフル』
これからの物語にめっちゃ期待が持てる秀逸な第1話!
「君と走り出す」の公生のモノローグで締めて、
ここからがエンディング本番!
舞い落ちてきた桜の花びらを掴み、慈しむようにそっと引き寄せる公生。これ、初見ではわからないこの意味!本編全部観てからもう一回観てくださいね!
すぐに画面が切り替わって校舎の屋上のさらに上の塔屋にいるキレイな青空と雲の下の宮園かをりを屋上から見上げるショットと同時に歌の出だしが、
「落ち込んでた時も」♪
・・・ですよ!この入りが最高ですよ。
この歌詞は、トラウマを抱えた少年のハートをガッチリ掴みにきてるじゃないですか!
君がいれば僕の壊れたメンタルも修復される!きっと、たぶん、そう、、、そんな期待感溢れ出しですよ!
たいがいの視聴者も人生でなんらかの落ち込んだ経験っていうのがあるわけで、ね。この「落ち込んでた時」を瞬間想起するわけですよね。これが、やられるわけですわ。
「気がつけば笑ってる」♪
「二人なら 世界は息を吹き返した」♪
ほらね。世界は息を吹き返しちゃうんですよ!
もうね、この出だしAメロだけで傷ついた少年のハートは回復呪文をかけてもらったみたいに癒やされですよ。
そして夕暮れ遅めの橋のカットになるんだけど、ここの歌詞もいい!スキがない!
「同じ時間を 分け合いながら」♪
「二人で過ごせた奇跡を」♪
いやもうね、たしかに奇跡ですよ!奇跡的××ですよ!
「これから先も つなげたいんだ」♪
って、ここ夕方ですから学校帰りに今日はこれからさよならするっていう場面ですよね。ちょっと影がある場面。
ここで、本人の気持ちを吐露する、わけです。これから先も繋げたい、、、、、、ってね。
いやぁ、この気持ち、恋ですね。恋ですよ。もう恋しちゃってますよ!
そしてここでここまでの写実的なカットとはうって変わって幻想的なシーンになります。
「ちゃんと目を見て」♪
桜の花びらが舞い散る中で斜め上から宮園かをりにパンしてきて、
「伝えたい」♪
って、言って(歌って)るのに、宮園かをりの顔がよく見えない。ヒロインはすっと振り返ってどこかの前方を見ようとする。
こっちを、僕の方を見てくれよ!って思うわけですよ。
でもって、このシーンの宮園かをりは、すごく可愛らしく描いてるんですよね。とくに振り返ったあとの横顔は、本編のどのシーンよりも幼く、無垢な笑顔で描かれてる。
もともとこのアニメ(というか原作)の絵柄って、リア充の女の子が読んでる少女マンガの絵の文脈なんですよ。
ともするとそれがギャル風に見える。特に第1話のしょっぱなOP曲の前の登場シーンはね。どんな女の子なのか事情を知らんし。ド金髪で、いかにもギャルがやりそうなことをやってる。
金髪なのは漫画的表現ってやつで、キャラの描き分けのためにそうしてるんのであって、生まれたときから金髪とか染めて金髪にしてるわけじゃない、そんなことは百も承知してますよ。
んだけど、彼女の容姿と絵柄的に言動的に、ギャル、というかキャバ嬢に見えてしまう。。。
実際彼女のコスプレをするのは、いかにギャル色を抑えるか、にかかってますね。いくら美人でもキャバ嬢に見えてしまうと台無しやで。
でもこのカットの宮園かをりは、ちょっと幼なすぎないかってくらいに可愛く描かれている。ただの女の子ですよ。
というか、途中に正面を向いてる宮園かをりは、超可愛いバージョンなんですよ!!!
なんでこんなもったいない使い方をするんだ!これは再生を止めて確認するしかないじゃないですか!
この可愛いイメージの宮園かをりを素早い動きでチラっとだけ見せといて、、、、、の、、、サビ、
「聴いていたい声は」♪
チョー満開の桜の下で大きく両手を広げる宮園かをりぃいいいいいい!!!キターーー!!!
圧倒的ヒロイン感!!!!!
構図は最初の校舎屋上と同じなんですよね。でも背景とポーズが違うと印象と意味合いが違う。
この宮園かをりはかなりのロングショットなんだけど、そこが良い。
全身で、ヒロインとしての魅せる力を全開にしてますよ。桜をバックにね。この満開の桜の背景、宮園かをりの組合わせが、最高に美しいですよ。なんてカラフルなんですか!
この桜、ソメイヨシノなんだろうけどそれにしちゃあちょっとピンクが強過ぎ!なんて色指定するんですか!それが鮮やかで実に美しい!宮園かをりはやっぱ金髪で正解、大正解でしたわ!
「君のものだったよ」♪
っと高らかに歌い上げる。少年の宣言ですよ。気持ちの吐露ですよ。感情の爆発ですよ!
ここの宮園かをりの絵は止め絵なんですけど、背景を動かしてカメラが回り込んでるように見える。素晴らしい!素晴らしい画ですよ!
こんなもん見せられたら、惚れてしまうじゃないですか。
「耳をつたい体中を包むような」♪
ここで体感イメージきた!
「その声だった」♪
聴く人の身体感覚まで攻撃しにきたよ!これはやられるよ!どこまでもっていこうとしてるんですか!
これはね、宮園かをり=桜のイメージを決定づけるショットですよ。
「ほかの誰でもない」♪
そして彼女のアップになって、
「君じゃなきゃ駄目だよ」♪
ダメ押しですよ!
このカットの宮園かをりは、この角度から可愛く描くっていうのは難しいんですよ。そこをうまいこと彼女の意思の強さと想いを表情に出してますよね。
それにしてもこのアニメ、なんども言うけど、桜がけっこうな長期間にわたって咲いてるんですよね。
桜は日本を代表する花なんで、さすがにいろんな作品のヒロインのイメージに使われてますけど、桜の象徴的な意味的に、宮園かをりと桜の取り合わせがね、ね、これが、もう、なんとも言えませんわ!
「いつまでも」♪
再び公生のカットなんですけど、ここでエンディング映像しょっぱなの桜の花びらを手放して空に返すんですよね。この象徴的意味!!!
「側にいたいと」♪
って歌ってる側から、次回予告が被ってきてそのサブタイトルが『友人A』!
これは切ない!友人Aですよ!脇役ですよ!作品ストーリーの中ではもちろん主人公であって友人Aなんかじゃないんだけど渡とかをりの関係に対しては友人A!っていうこのわかりやすい図式!
短い予告なカットをぱぱっと入れて正面の公生と宮園かをりのカットがきて少しの距離をおいて正面で向き合う二人。
なのに、友人A!
しかも、
「思えた」♪
「思えた」って、それ過去形やん!
「思うよ」って現在形じゃなくて「側にいたいと思うよ」じゃなくて「側にいたいと思えた」って、あかん、終わっとるこの恋。終わってやがる!あかんヤツや!
いろいろあったけどやっぱりライバルが好きな女の子を持っていってしまって、自分には幼馴染が残りモンで落ちてるか、あるいは最終的に誰ともくっつかんやつや!!!!!
、、、、、しかし、しかし、これぞ青春ってやつですよ。これが青春ってもんですよ、、、ですよ、ですよね、、、、、もう、これだけで泣けてくる。我が立場は「友人A」かよ!
もう片思い感ハンパねぇ!せつねぇ!!!!!
そして予告パート終了でもう一回エンディング映像に戻って、曲のアウトロ最後の映像の締めは純白ワンピで、ちょっとかよわげな少女の宮園かをり。
ここの映像は完全に想像上のシーンというか、彼女のイメージ。ね、この意味ね。
この宮園かをりも最高ですよ。いや、これこそ至高!全力かわいい作画じゃないですヵ!
ある意味年相応の宮園かをりですよね。なんでまたこれを一瞬しか映さないかね。意地悪ですねぇ。まったくしょうがねぇなぁ。
だってねぇ、これが本当の内面の宮園かをりなんですよ。
ね、でしょ。
最後まで観た人ならわかるよね!わかるよね!
ごめんなさい、キャバ嬢みたいとかいって、、、本当にごめん!ネタバレしないっつといて、これだけ、これくらいは許してくれ!これが本当の彼女。あかん、泣ける……。
と、これだけで、このED曲が存在しただけで大傑作ですよ!
本当にこのEDは、何度でも見れる。見て味わえる。観るほどに味わい深く素晴らしいエンディング映像と曲ですよ。
この第1話。第1話として良くできてますよね。そしてこの本編を受けてのエンディング曲、最高じゃないですか!
こんなもんを見せられた日にゃあ、いけるところまで時間が許すまで体力の続くところまで全話再生ですよ!
エンディング・テーマ(第1話~第11話)
『キラメキ』wacci
作詞/作曲:橋口洋平
編曲:wacci & Ikoman
(エピックレコードジャパン)
エンディングアニメーション(第1話~第11話)
絵コンテ/演出:イシグロキョウヘイ
作画監督:愛敬由紀子
原画:高野 綾
第二原画:水谷雄一郎
動画検査:宮田知子
動画:宮田知子、Triple A、CLC
色指定:中島和子
検査:渡部侑子、山口 舞
ペイント:渡部侑子、山口 舞、阿部 遥、Triple A、CLC、RIC
背景:斉藤貴美代、村田真理恵、前田有紀、薄井久代
撮影:グラフィニカ、野澤圭輔、東海林功
編集:グラフィニカ、三嶋章紀
ED制作進行:上内健太
・・・ということで後編 ↓
…につづく。